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地球探検 アルゼンチン共和国 高山尚之隊員 4

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

地球探検 

第4回 アルゼンチン・ビックリあれこれ -1- ~夜を楽しむ人々~

 夜9時過ぎ、自宅にいると、マイクとキーボードの調整音。10時過ぎ、野外コンサートらしき大きな音。祭りが始まったのかと思い見に行った。すぐ裏のレストラン。正装をした大人や子どもがパーティー。12時に「♪クンプレアニョス、フェリ~ス(英語では、ハッピバースデー、トゥユ~)・・・♪」。誕生日の歌と歓声が聞こえてきた。「あ~、誕生会か」。もうじき終わるだろう。今日の終わりは1時?終わらない。2時?まだ終わらない。3時?え~、逆に盛り上がってきた。住宅街のど真ん中で、大音響の音楽や歓声が朝の5時まで続いた・・・。成田空港で買った耳栓も全く役に立たない。眠れない。本当に困った…。しかし、近所の他の人たちが、苦情を訴える様子はない。なぜ??知人いわく、このような場合、ここオベラでは、事前に市役所に申請し、お金を払い許可を得れば、戸外での大きな音楽も、朝の5時まではOKとか。慣れっこなのと、お互いさま、もあるのか、何も問題にもならない・・・。

 パーティーといえば、もう1つ。夜9時スタート。食事あり、ダンスあり。ようやく夜中の3時にケーキカット。そして朝の5時までまたダンス・・・。結婚披露宴である。ここアルゼンチンでは、各種お祝い事は、夜、行われることが多く、みんな家族や仲間とともに、夜の時間を楽しむ。日本では「夜は家にいるもの」が一般的。5歳くらいの子どもたちが、親や友達といっしょに、夜10時の公園で遊ぶ。普通の光景。昼間暑いのはわかるが・・・。若いカップルではなく、親子連れでにぎわっている様子には、まだまだ慣れない。レストランも10時過ぎから、一気ににぎわう。終わりは1時を回ることも。翌日、朝7時、ちゃんと学校に仕事にと出かけていく。不思議・・・。

 そして、みんなが集う時の食事。アルゼンチンでごちそうと言えば・・・ズバリ「肉」。特に牛肉。代表的な食べ方は「アサード」。お客さんを招待した時など、特別の時に振舞われる。「炭火で焼く、焼き鳥の巨大版」をイメージしてもらおう。串はステンレス製1m強。骨付きの牛バラ肉の塊が2キロ以上。豪快!さすが食肉輸出大国アルゼンチン。牛肉の他、豚肉、鶏肉・・・。どれも、本当にうまい!初めて「本当の肉のうまみ」を知った。ただ、その分、体重が・・・。

じっくり炭火焼

 アサードは男の仕事。じっくりと炭火焼き。自宅に客を招いた主人が、焼きあがった肉を、切り分けてくれる。ただ焼くだけだが、同じ肉でも焼く人によって、肉の味がぜんぜん違ってくる。奥が深い。

(日系社会シニア・ボランティア 日本語教育 高山 尚之)