地球探検 ブラジル連邦共和国 武藤啓一隊員 2
レポート2
総選挙
緑と太陽の国、南米ブラジルに赴任して、2年目になりました。今回は、ブラジルの総選挙の年なのでその内容を報告します。民主主義の原点である選挙の違いが面白いようです。
今年10月にブラジル全国5,566市において市長、副市長及び市議会議員の選挙が予定され、選挙は20万人以上の有権者を有する都市では、1回選が10月7日、2回選が10月28日に実施されます。1人の市長、及び副市長候補者が50%以上の有権者の票を得られなかった場合、2回目の選挙が上位2名の候補者によって実施されるシステムになっており、ブラジル全国では20万人以上の有権者を有する都市は83都市、サンパウロ州においては、25都市あります。
ブラジル最大都市のサンパウロでは、市長、副市長候補が12名、市議会議員55議席には1227名の立候補者がおり、私がいるカンピナス市では市長、副市長候補が8名、市議会議員33議席には770名の立候補者がおります。日本と比較したらとてつもない数字です。なお、有権者数20万人以下の市においては、1回の選挙で決定します。
ブラジルでは選挙権を有するのは16歳以上からであるが、投票義務は18歳から69歳であり、投票は国民の義務であり投票しなかった場合は罰則が科せられます。罰則としては、パスポート取得、運転免許証取得、大学受験資格を失う場合もあり、日本とは大きな違いがあります。
ブラジルの選挙は電子投票が用いられており、投票者が立候補者の番号を押すとモニターに該当立候補者の写真、名前、政党、番号が表示され、その候補者に投票する場合は、投票ボタンを押すという仕組みになっています。特にユニークなのが、ブラジルではニックネームを候補者名として登録することが可能である為、今回の選挙ではブラジル大統領と同じ「ジルマ」候補が143人、米大統領と同じ「オバマ」候補が16人、「バットマン」、「コレステロール」候補も数名登場しているとのことであります。
ブラジルの選挙風景
花の展示会
世界一の花市場はオランダにあります。ここブラジルにあってはオランダ移民が活躍して北南米一の花市場がカンピナスの近くオランブラにあります。世界の花はオランダ人が掌握していると言っても過言でありません。本国から情報をいち早くキャッチし、マーケティングの取り組みは素晴らしいものがあります。最大行事の総合花祭りを始めとし、総合園芸展示会、室内装飾展示会等大きな規模の展示会が幾つも開催されています。
ここブラジルでは、花と生活は密接な関係にあります。小さな飾りつけや驚くような飾りつけなど様々ですが、日本では見られない花も数多くあります。花の王様、「胡蝶蘭」や「バラ」も手ごろな値段で買えます。南国特有の原色に近い花など素晴らしいものが沢山あります。先日、オランブラに行って来たので素晴らしさの一部を写真で紹介します。
オランブラの花展示会
総合展示会
最後に、サンパウロでホテル関係者への総合展示会があり、日本からジェトロが出展していました。福島県の関係企業も2社出展され、非常に嬉しく思いました。
ホテル関係者への展示会(ジェトロ出展)
これからのブラジルは、サッカー・ワールドカップとオリンピックが立て続けに開催されます。元気あるブラジルを世界にアピールする時が来ました。残された期間、面白い情報を探って行きたいと考えています。(2012年10月2日)
ブラジル連邦共和国 平成23年度1次隊 職種:野球 武藤 啓一 コロニア東山日伯文化協会