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地球探検 タンザニア連合共和国 大河内悠貴隊員 5

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年2月13日更新

地球探検

タンザニアレポート

宗教に対する考え方

 日本国外に住んでいると、「あなたの宗教は何?」と聞かれる機会は多いです。個人的には、唯一絶対の神の教えを守り祈りを捧げるという「宗教」というものが日本には馴染まないと考えています。なので、私は「日本人は神に祈ることはあるけれど日本に宗教はない」と答えています。

 タンザニアを見てみると、キリスト教徒とイスラム教徒がそれぞれ国民の約40%ずつを占め、残りの約20%は地域の土着信仰と言われています。
 ただし、その比率は地域によってさまざまで、沿岸部にはイスラム教徒が多く、内陸部にはキリスト教徒が多い傾向があります。タンザニアは戒律が厳しい国ではないので、イスラム教徒の中にもお酒を飲み豚肉を食べる人もいます。

家族と友達と他人との境目はどこなのか

 タンザニア人の同僚の家に行ったときのこと、たくさんの人が家にいました。みんなが気軽に出入りしたりご飯を食べたりしているので、最初は全員が家族なのかと思っていましたが、ある人は同僚の親戚で、ある人はただの近所の人でした。

 どうしてみんな自分の家のように振る舞っているのか尋ねると、「みんなnduguだから」と答えました。
 「ndugu」という言葉は「親戚」や「親友」という意味ですが、どういう関係性を表す言葉なのか、2年間過ごしても結局はっきりとはわかりませんでした。

 そんなタンザニア人にとっては、たとえ初対面の人であっても同じ日本人を「友達」ではなく、「知り合い」や「お客さん」と紹介する日本の文化は、とても冷たく感じるようです。

大河内悠貴 平成26年度3次隊 PCインストラクター バガモヨ県庁初等教育局