地球探検 ウガンダ共和国 田中俊隊員 8
ウガン便り
Vol.8 私のこれまでの活動(2011年1月~2011年6月)
「ウガン便り Vol.5 私のこれまでの活動」で述べた調査を終えたロープポンプの内、2基を修理しました。とあるNGOがロープポンプという技術をウガンダで普及させようとムピジ県内に幾つか設置しましたが、大人数の地域には適さない技術だったため設置された90%以上が故障し放置されている状況でした。
それまであったロープポンプの土台をすべて取り除き、地中に落ちていた木くずやゴミを除去し、それからセメントで土台を作り直しその上にハンドポンプを取り付ける、という大規模な修理だったため、地元のセメント職人の方々には炎天下の中連日作業して頂き大変お世話になりました(写真1・2参照)。住民の方々には、土台を作るためのレンガやセメントと混ぜ合わせる砂の準備、井戸周りの草刈り、フェンス建設を行なってもらいました(写真3・4参照)。
←写真1 井戸の底に溜まったごミを取り除いている様子
←写真2 セメントで土台を固めている様子
←写真3 井戸周辺の草刈りをする様子
←写真4 井戸周辺にフェンスを建設する井戸管理委員会のメンバー
また、ロープポンプと同じ郡にある浅井戸を4基修理しました(写真5・6参照)。いずれも井戸が故障して以来、近くの汚染されているため池などから水を汲んでいる状況でした。こちらは県庁に所属しているメカニックと協力して活動を進めました。
←写真5 交換したパイプを地中に入れている様子
←写真6 パイプを繋ぐための溝作り
井戸修理といっても私自身が井戸を修理する、というわけではありません。それまで上手く連携を取れていなかった、故障した井戸に困っている住民と現地のメカニックを、県庁の立場から繋ぐ役割を担っています。
具体的には、
・どこの井戸を支援するのか住民・県庁と協議して選定する
・住民を集めて井戸管理委員会の組織を促す
・修理にどのパーツが必要で費用はいくらかかるのかを計算し、首都のスペアパーツショップに注文する
・修理にかかる住民の負担額を用意してもらう
・井戸修理に立ち会い、滞りなく作業が行われているか監督する(場合によって修理を手伝うこともある)
・修理後、住民によって適正な井戸の維持・管理が行われているか定期的に巡回するです。
(2012年9月)
田中 俊 平成22年度1次隊 村落開発普及員 ムピジ県水衛生事務所