地下水バイパス水の排出等に係る緊急申し入れ
印刷用ページを表示する 掲載日:2014年5月20日更新
福島第一原子力発電所の汚染水対策の1つとして、地下水を原子炉建屋に近づけないための地下水バイパス計画については、地元漁協を始め、県漁連及び全漁連の了承を受け、地下水の汲み上げやサンプリングを実施しているところです。
このことについて、県では、原子力関係部長会議を開催し、県としての意見を取りまとめ、地下水バイパスの稼働前に国及び東京電力に対して、各組合の要望内容も踏まえて申し入れを行いました。
概要(地下水バイパス計画)
東京電力(株)ホームページ
報道関係各位一斉メール
- 福島第一原子力発電所 地下水バイパスの運用開始に向けたくみ上げ作業の開始について(4月9日)
- 福島第一原子力発電所 地下水バイパス揚水井No.12再サンプリング結果について(4月20日)
- 福島第一原子力発電所 地下水バイパス揚水井No.12のくみ上げ再開について(4月24日)
東京電力からのお知らせ
県の対応
庁内関係部長会議
県としての意見を取りまとめるため、下記のとおり関係部長会議を開催しました。
記
- 日時 平成26年4月25日(金曜日)9時00分から
- 場所 県庁本庁舎 2階 特別室
- 出席者 佐藤知事、内堀副知事、村田副知事、直轄理事、総務部長、企画調整部長、生活環境部長、農林水産部長、土木部長、避難地域復興局長、他
- 議題
(1)福島第一原子力発電所における地下水バイパス計画について
(2)滞留水の誤移送など最近の汚染水トラブルについて - 会議資料
・会議次第 [PDFファイル/18KB]
・会議資料(地下水バイパス、滞留水の誤移送、多核種除去設備) [PDFファイル/8.81MB]
・地下水バイパス計画及び廃炉・汚染水対策に関する申し入れ事項(案) [PDFファイル/66KB] - 概要
地下水バイパス計画及び最近の汚染水トラブルについて、関係部署と情報共有を図った。
また、国及び東京電力(株)への申し入れ事項について確認を行った。
県として取りまとめた意見を、知事から申し入れを行う。
国、東京電力(株)への申し入れ
原子力関係部長会議を受けて、県として取りまとめた意見を下記のとおり申し入れを行いました。
記
- 日時 平成26年4月25日(金曜日)11時00分から
- 場所 県庁本庁舎 2階 特別室
- 申入者 佐藤知事
- 申受者 経済産業省 赤羽副大臣、東京電力株式会社 廣瀬代表執行役社長
- 申入内容
・国への申し入れ
【地下水バイパス計画について】
(1)地下水バイパス計画の実施に当たっては、地下水の放射性物質の分析について、第三者機関によるクロスチェック結果の確認や排出時の操作確認など、国が責任を持って監視を行うこと。
(2)地下水の汲み上げにより、地下水位が低下し、原子炉等建屋内の汚染水が流出しないように水位管理を徹底させること。
(3)地下水の分析結果をはじめ、海水や海産物への影響等についても調査、評価を行い、県民はもとより広く国民に対して丁寧にかつ分かりやすく情報の発信や説明を行うこと。
【廃炉・汚染水対策について】
(1)国は、廃炉・汚染水問題に対する追加対策が確実に実施されるよう、世界の英知を結集し、国の威信をかけ、総力を挙げて、取り組むこと。
(2)国が、新設する高性能多核種除去設備については、汚染水処理の要であり、これまで多核種除去設備で確認されているトラブルの対応策を確実に反映したうえで、早期に整備すること。
(3)作業上のミス等によるトラブルが相次いで発生している。国が前面に立ち、現場での指導体制強化を図り、廃炉に向けた取組を安全かつ着実に実施すること。
・東京電力(株)への申し入れ
【地下水バイパス計画について】
(1)地下水バイパス計画の実施に当たっては、排出基準に係る運用目標を確実に遵守すること。
(2)地下水を一時貯留するタンクや配管から漏えい等が起きないよう、弁の管理を含めた適切な運転管理を行うこと。
(3)地下水の汲み上げにより、地下水水位が低下し、原子炉等建屋内の汚染水が流出しないように水位管理を徹底すること。
(4)地下水の分析結果をはじめ、海水や海産物への影響等についても調査、評価を行い、県民はもとより広く国民に対して丁寧にかつ分かりやすく公表すること。
【廃炉・汚染水対策について】
(1)汚染水対策をはじめ、廃炉を安全かつ着実に推進するため、福島第一廃炉推進カンパニーに対して、東京電力のあらゆる経営資源を投入し、全社を挙げて取り組むこと。
(2)汚染水処理の要である多核種除去設備については、これまで確認されているトラブルの対応を確実に行い、安全稼働を図るとともに、増設する多核種除去設備についても、これらの対応策を反映したものとし、年度内にタンク内の汚染水処理を確実に行うこと。
(3)作業上のミス等によるトラブルが相次いで発生している。それらが繰り返される原因を徹底的に調査し、また自らが現場の十分な状況把握とリスク管理を行い、トラブルを未然に防止するとともに、一刻も早い汚染水問題の解決と廃炉に向けた対策を予防的・重層的に実施し、確実に結果を出すこと。
(4)廃炉の作業においては、ミスが起きないよう、現場で指示・監督ができる人材の計画的な育成・確保、研修の強化、作業員が安心して働けるための作業環境や労働環境の改善等に確実に取り組むこと。
申し入れに対する回答
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