福島第一原子力発電所における3号機使用済燃料プール冷却系停止について
平成25年4月5日に福島第一原子力発電所で発生した3号機使用済燃料プール冷却設備の停止トラブルについて
4月5日14時27分、東京電力福島第一原子力発電所において、動力電源盤の故障警報が発生し、3号機使用済燃料プール代替冷却設備が停止するトラブルが発生しました。
動力電源盤の故障警報の原因は、3月18日に発止した停電トラブルの再発防止対策として、当該動力電源盤に小動物侵入防止策のための金網の取り付けを行っていたところ、電源端子に接触し地絡(ショート)を起こしたものと考えられています。
その後、地絡により影響を受けた電源設備の絶縁抵抗測定で異常がないことが確認されたことから、3号機使用済燃料プール冷却設備については、17時20分に冷却運転を再開しました。なお、冷却運転再開時のプール水温は15.2℃であり、トラブルによる約3時間の停止により、約0.1℃の温度上昇がありました。
このトラブルに対し、県は、佐藤知事以下による関係部長会議を開催するとともに、生活環境部長から東京電力石崎副社長に対し、安全管理の徹底を申し入れました。
概要
東京電力(株)のホームページ
- 福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について【報道関係各位一斉メール】
- 福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(続報)【報道関係各位一斉メール】
- 福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(続報2)【報道関係各位一斉メール】
- 福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(続報3)【報道関係各位一斉メール】
- 福島第一原子力発電所3号機使用済燃料プール代替冷却システムの停止について(終報)【報道関係各位一斉メール】
東京電力から受けた通報連絡の内容
県の対応
庁内関係部長会議の開催
4月5日14時27分、東京電力福島第一原子力発電所において、動力電源盤の故障警報が発生し、3号機使用済燃料プール代替冷却設備が停止したトラブルについて、庁内関係部長会議を開催し、情報の共有と対応方針を確認しました。
記
- 日時 平成25年4月5日(金曜日)17時00分から
- 場所 特別室
- 出席者 佐藤知事、村田副知事、伊東直轄理事、鈴木総務部長、森合企画調整部長、樵避難地域復興局長、長谷川生活環境部長、県民安全次長、原子力安全対策課長
- 議題 3号機使用済燃料プール冷却系停止に関すること
- 概要(知事の指示事項)
(1)東京電力に対し、次の事項を申し入れること。
・しっかりした原因究明、早急かつ確実な復旧、そして、県民への丁寧な情報提供を行うこと
・さらに、作業を進める上でのリスク管理を徹底し、廃炉に向けた安全対策に着実に取り組むこと。
(2)関係部局、関係課が緊張感とスピード感を持って、安全監視にしっかりと当たること。
東京電力への申し入れ
庁内関係部長会議における知事の指示を受け、東京電力株式会社に対して以下のとおり、申し入れを行いました
記
- 日時 平成25年4月5日(金曜日)19時05分から
- 場所 県庁西庁舎 8階 生活環境部会議室内
- 申入者 長谷川生活環境部長
- 申受者 東京電力株式会社 石崎福島復興本社代表
- 申入内容
3月18日に停電トラブルのあった件については、同月28日に再発防止対策の報告を受け、4月3日の廃炉安全監視協議会による現地調査において、作業に当たっては事前に十分検討を行い、安全かつ着実に行うよう申し上げたばかりであり、本日、3号機の使用済燃料プールの冷却設備が停止したのは誠に遺憾である。現在、仮設設備の本設化、多重化といった様々な作業を行っており、事前に十分リスク評価を行ったうえで、安全かつ確実に作業を進めるよう強く申し入れる。
(1)県民への情報提供に当たっては、冷却再開後の温度の状況など、引き続き、わかりやすく、丁寧に説明していただきたい。
(2)多核種除去設備の誤操作等のトラブルが続いており、作業環境の悪い中での作業というリスク管理も含めて、ミスがないよう、事前に十分検討をしたうえで、慎重に安全に作業をすること。
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