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バス ストップ!

印刷用ページを表示する 掲載日:2013年12月1日更新

なぜ、バスを駆除しなければならないのか?

 オオクチバス、コクチバス、ブルーギル(ここでは便宜上これらをバス類とします)は元々アメリカに生息している魚で、日本では大正14年に神奈川県芦ノ湖に移植されたのが最初とされています。
 その後、釣りの対象魚として全国に広まっていき、現在ではオオクチバス、コクチバスなどのバス類が全国の湖沼、河川に広く分布しています。
          オオクチバス

オオクチバスの写真です。

なぜ、これほど増えたのか?

 バス類は競争力が強い魚とされていますが、その理由の一つは繁殖生態にあります。バス類は卵を産むと雄親が卵や孵化仔魚を守る習性があり、数が増えやすいのです。
 バス類が増えたもう一つの原因として、密放流が考えられます。釣りの対象魚として人気がある魚なので、こっそりとため池や湖沼などに放流されるため、急速に分布範囲を広げていると考えられています。

            コクチバス

コクチバスの写真です。          

バス類を取り巻く問題点

 バス類の他にも、ライギョやソウギョ、アオウオなど、多くの魚が外国から持ち込まれましたが、競争力がそれほど強くなかったこともあり、大きな問題にはならなかったようです。ところが、バス類は他の外来魚と違って、競争力がはるかに強かったために様々な問題を引き起こしています。オオクチバス、コクチバスは主に魚食性で、ブルーギルは他の魚の稚魚、エビ類や水生昆虫などを食べます。このため、バス類が侵入した多くの水域で、昔から生息していたウグイやドジョウ、タナゴ類といった在来種が消滅し、外来魚主体の貧相な魚類相に変化しています(生物多様性の喪失)。
 日本のような島国では外来生物に対する競争力が弱いので、一度外来生物が侵入すると生態系への影響が大きいとされています。一度ダメージ受けた生態系を回復させるためには多くの労力と時間が必要になります。
 さらに経済的な問題も挙げられます。県内でも、各内水面漁協が漁業や遊漁の対象種としてアユやワカサギ、渓流魚などの増殖事業を行っていますが、これら魚種に対するバス類の食害と、それに伴う経済的な影響は非常に大きいと考えられます。たとえば、滋賀県の琵琶湖ではフナやアユ、モロコといった漁業対象種が被害を受けていて、それらを漁獲する伝統漁法や地域文化に根付いた食文化にも影響を及ぼしかねない状況になっています。このような背景から、2004年に「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」(外来生物法)が成立し、多くの議論の上でバス類も特定外来生物に指定されました。

           ブルーギル

ブルーギルの写真です。

バス釣りについて

 外来生物法により、外来生物の取り扱いには厳しい制限がかけられています。バス釣り自体は法律の対象にはなりませんが、もし仮にバスを釣る場合は、密放流のうえに成り立っている可能性が高いこと、様々な問題を抱えていること、バス類によって多くの魚が追いつめられてしまっていることを意識してほしいと思います。他の水域への移動は絶対にしないでください。

福島県内水面漁業調整規則の改正により、平成13年6月1日からこれらの外来魚を新たに持ってきて河川・湖沼に放流することが禁止されました。

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