実施団体概要
団体名:特定非営利活動法人ふくしまNPOネットワークセンター
所在地:福島県福島市置賜町1-29 佐平ビル8階
Tel/Fax:024-528-1211/024-528-1218
E-mail:[email protected]
URL:認定特定非営利活動法人 ふくしまNPOネットワークセンター(外部リンク)
活動地域
福島県福島市
活動分野
災害救援
事業名
“集い・学び・一緒に始める”ための「出前絆講座&ワークショップ」プロジェクト
事業目的・課題・背景
背景
地域に暮らす人々に活気が失せ、結びつきが弱くなり、自宅以外に居場所として寄る場所がなくなった時、その地域は引きこもりの地域となって人々の活動量は減少し、そこにはコミュニティもなければ新しく何かを生み出す力も生まれずその地域社会は衰退していくと言われるが、避難地域の現状は、まさにこうした状況にある。
課題
住民自ら力を合わせて現状を改善したり、仲間やグループによるコミュニティ・ビジネス(以下CB)やソーシャル・ビジネス(以下SB)活動への道を切り開くなど、希望と生きがいを見い出しながら前向きな一歩を踏み出す勇気ときっかけづくりや日常生活の安定や健康づくりにつながる地道な支援活動が必要とされる。
目的
本事業は、こうした現状を踏まえ、避難地区のモデル仮設住宅において、これまでの経験や趣味を活かし、仲間やグループなどでできるCBやSBの手順とノウハウを学ぶ「出前絆講座&ワークショップ」を、専門家等を講師に招いて開催し、改めて住民同士が集い・学び・一緒になって新たな活動を始めるきっかけをかたちづくるとともに、中間就労型のCB、SB活動の立上げを支援して住民の居場所づくりや生きがいづくり、今後の生活再建につなげていく。併せて、この出前絆講座とワークショップを通して、今後の復興まちづくりを担う地域人材やリーダーの発掘と育成、当NPO法人並びに連携NPO法人・団体における支援活動のスキルアップと人材育成を目的とする。
主な活動実績
【第一回出前絆講座&ワークショップ】
- 開催日:平成25年10月30日(木曜日)浪江町笹谷東部仮設住宅東集会所
平成25年11月22日(金曜日)飯舘村松川第一仮設住宅集会所 - テーマ:わかりやすい「農業の六次化と加工品づくり」
- 講師:福島大学 西川和明教授
- 内容:講座の目的は、避難住民の多くが農業に従事してきた経験と技術を有しており、特に、主婦の方々は野菜作りや漬物郷土料理といった加工品づくりや料理などに日常的に関わってきていたことに鑑み、避難住民の中から前向きな一歩となる動機づけや活動を醸成するうえで国や県の政策でも推し進めている「農業の六次化」や「農商工連携」について学び、また、先進事例などを見てもらいながら、自分たちでも出来ることを話し合い、見つけていくことをねらいとした。
【第二回視察研修講座】
- 開催日:平成25年11月19日(木曜日)
- 目的:私たちの身近にも頑張っている方がいることを知ってもらうため、実際の活動現場に伺い、これまでの経緯や苦労話を聞き、アドバイスなどをもらうことで“自分もやってみたい”、“自分でもできそうだ”という動機づけにつなげるため、この視察研修講座を企画し、それにふさわしい研修先を選定した。この研修講座を浪江町と飯舘村住民での合同開催とし、双方の交流と絆づくりをもねらいとした。
- 視察先:(1)ざる菊の里(川俣町)(2)たんがら味工房(福島市立子山)(3)あぶくま茶屋(福島市松川町)
【第三回出前絆&ワークショップ講座】
- 開催日:平成25年11月28日(木曜日)浪江町笹谷東部仮設住宅東集会所
平成25年11月30日(木曜日)飯舘村松川第一仮設住宅集会所 - テーマ:「自分たちでもできる子育て支援や介護について考える」
- 講 師:NPO法人 まごころサービス福島センター 須田弘子理事長
【第四回出前絆&ワークショップ講座】
- 開催日:平成25年12月5日(木曜日)浪江町笹谷東部仮設住宅東集会所
平成25年12月11日(水曜日)飯舘村松川第一仮設住宅集会所 - テーマ:「実践者の報告・体験談に学ぶ」
- 講師(テーマ):高橋真一さん(花見山を守る会代表)
「花見山を守る会」さんには避難当初、支援物資などを届けていただいたりとお世話になった方も多く改めて感謝の意を述べる方もいた。
【第五回出前絆&ワークショップ講座】
- 開催日:平成26年1月28日(火曜日)浪江町笹谷東部仮設住宅東集会所
平成26年2月4日(火曜日)飯舘村松川第一仮設住宅集会所 - テーマ:「できることから始めよう」
- 講 師:福島大学 中井勝己教授
(うつくしまふくしま未来支援センター長)
事業の成果
人材育成
- 当NPO職員をはじめ、協力いただいた方々の多くは、この出前講座を通して実際に避難住民との接点(交流する機会)を得たことで、支援活動をより深い視点から考えられるようになった。
ネットワーク形成
- 講師としてお願いした福島大学、NPO団体、視察研修先の活動団体等との理解と協力関係を強くすることができるとともに、全国的な支援活動団体とのネットワークと交流も広がった。
- 海外から復興支援のため福島を訪れている外国人の方々も、当講座に興味を示され、講座にゲストとして参加いただくなど国際的な関係も生まれた。