DAY 1
NIKKO NATIONAL PARK
JR新白河駅のある西郷村は、日本で唯一の新幹線停車駅がある村として知られ、東北新幹線を利用すれば東京からも片道約1時間20分で往来できます。参加者は検温・アルコール消毒をして、西郷村へ出発しました。
2018年にオープンした「まるごと西郷館」は、西郷村特産の米や野菜、花き、地元の方々が作った農産加工品やお弁当、スイーツなどが並ぶ直売所。「お食事処えいびい」では、西郷村産の食材をふんだんに使用した料理を提供しています。昼食は白河清流豚を使った「しょうが焼き定食」をいただきました。阿武隈川の水で育った米や野菜など地産地消の食材に舌鼓を打ちました。
食後はテラスに集まり、オリエンテーション。日光国立公園について学び、これからの3日間の行程・訪問先を確認しました。
福島県浪江町大堀地区で生まれた「大堀相馬焼」。300年以上の歴史を持ち、国の伝統的工芸品に指定されるなど、多くの人に愛されてきました。しかし2011年の原発事故の影響により、20軒以上あった窯元はすべて町外への避難を余儀なくされました。「松永窯」松永和夫さんもそのひとりです。栃木県那須町に避難しましたが、再建の道を探る中で息子さんが窯の継承を決意して帰県し、故郷である浪江町の復興にも尽力しつつ、避難指示解除を待たずに西郷村での窯の再建に取り組みました。
「故郷に帰りたいと思う気持ちはありますが、それでも、窯の火を絶やさず、大堀相馬焼を守り進化させていく努力をしたかった。若手の育成や、多彩なアーティストとのコラボレーションにも力を入れています。」
そうした松永さんの話を伺いながら、作品と窯を見学し、手びねりにも挑戦しました。
参加者からは『ぶつけようのない怒りの中でも、300年以上続く伝統を絶やしてはいけないという強い決意を感じました。』との声がありました。
夕食前に、参加者の皆さんに五峰荘のコンベンションルームに集まっていただき、意見交換を兼ねた交流会を開きました。
それぞれの仕事内容や自身の考えなどから活発なディスカッションが行われ、「企業が求めるワーケーション」と「自治体が求めるワーケーション」、そして「送り手側と受け手側、両方にメリットがあるワーケーション」などの可能性について話し合われました。