田代と樹林帯を繰り返す燧ヶ岳の山麓を周りながら、三条の滝、尾瀬ヶ原、尾瀬沼と、ふくしま尾瀬の景勝地を巡ります。宿泊は温泉地区か見晴地区。翌日は尾瀬沼を経て沼山峠からバスで御池へ戻ります。
御池駐車場から鹿避けの柵をくぐると、しばらくは樹林帯と大小の田代(湿原のこと)を交互に繰り返しながら燧ヶ岳の北側を反時計回りに進みます。多少の起伏はあるもののなだらかな木道が多く、裏燧橋や小さな沢など変わりゆく風景にトレッキング感を味わえます。
うさぎ田代の分岐で、三条の滝を廻るルートと、高低差の少ない迂回ルートが選べます。足に余力のある方はぜひ三条の滝へ。尾瀬ヶ原から只見川へ流れ落ちる高さ100メートル規模の見ごたえある直瀑です。
燧裏林道を抜けて温泉地区まで来ると視界が一気に広がります。待望の尾瀬ヶ原(赤田代・下田代)です。このあたりは昆虫など小さな生きものの宝庫。木道の間近でトンボやチョウなどが観察できます。
燧ヶ岳の麓に位置し、広大な尾瀬ヶ原を見渡せるその名も「見晴」地区。ここは6つの山小屋と1つのテント場からなる尾瀬有数の宿泊エリアです。水源に恵まれていて、水場があるほか、それぞれの小屋では入浴が可能。
梅雨明けからお盆過ぎにかけて尾瀬は比較的天候が安定します。宿泊した際は、夕焼け、星空、朝霧など、ここでしか味わえない景色と空気を満喫してください。
宿泊翌日は尾瀬沼方面へ。沼尻川沿いの谷筋の樹林帯を歩きます。静寂な白砂湿原を抜けると尾瀬沼の湖畔に到着です。
尾瀬沼の北西に位置する沼尻には休憩所やトイレがあります(2020年はコロナ禍の影響で閉鎖)。
尾瀬全般にいえることですが距離が長いです。標高差がないので標準コースタイムを縮めやすく感じるかもしれませんが、一度雨に降られると木道が滑りやすく足運びが慎重になって大幅にタイムロスします。とくに2日目の帰路は沼山峠のバス時間は注意しましょう。
景色の良い裏燧林道ですが温泉地区まで水場がないのがたまに傷。とくに近年の尾瀬の夏は暑く熱中症リスクが高まっています。十分な水分を用意してください。