代表的な初心者コース。距離が短いのでシーズン中に何度も訪れて季節の変化を味わうのにぴったり。ルートは江戸時代から続く会津沼田街道の道中でもあり、今も昔も尾瀬沼湖畔は人々の出逢いの地として賑わいます。
通年マイカーの乗り入れが規制されている沼山峠は御池から片道約20分ほどバスに乗って行く必要があります。
スタートすると幅広のゆるやかな木道の階段みちを登ります。
とはいっても15分足らずで峠のピークに到達。
下りはじめの沼山峠展望台は休憩ポイントです。
尾瀬の保護活動のひとつが木道整備。尾瀬国立公園全体で全長約65kmあり、毎年数億円の整備費が必要ですが、現在の整備レベルを維持するためには、十分な財源の確保が困難となっています。
入山口からわずか40分足らずで訪れることができる大江湿原。入山しやすい位置にありながら希少な植物に恵まれ、尾瀬ヶ原ではほとんど見られなくなった多くの湿原植物や高原植物が繁茂しています。古くは会津沼田街道の街道筋。そのため戊辰戦争時は湿原に土塁が築かれたこともありました。
尾瀬の湿原や田代のなかでも有数の植物の宝庫。
春のミズバショウ、初夏のワタスゲ、夏のニッコウキスゲ、秋の草紅葉と、色鮮やかな光景が訪れる人々の目を楽しませてくれます。
大江湿原の小さな丘で、尾瀬沼と長蔵小屋を見守るように建てられています。
1990年代半ばからニホンジカによる湿原植物の採食、踏みつけによって植生の影響が見られるようになりました。夏の風物詩であるニッコウキスゲも食害を受け数を減らしています。防鹿柵の設置、捕獲などの対策で、近年ようやく回復の兆しがあらわれたところです。
沼山峠から大江湿原のルートは、尾瀬が抱える自然保護のテーマを間近でみることができる場所でもあるのです。
標高1,660メートルの高所にある尾瀬沼。日本ではこれより高い標高に尾瀬沼より大きい湖沼はありません。尾瀬ヶ原より260メートル高いため、同じ尾瀬でも雪解けは遅く、紅葉は早くなります。湖畔にはビジターセンターと2つの山小屋、1つのテント場があります。
澄んだ湖面に空と燧ヶ岳を映す尾瀬沼。
湖畔に佇んていると刻一刻と変わりゆく幻想的な美しさをいつまでも眺めていたくなります。
尾瀬沼東岸にある尾瀬沼ビジターセンター。シーズン中は職員が常駐し、尾瀬の自然についての情報提供を行っています。尾瀬国立公園内の最新情報が館内に掲示されておりますので活用しましょう。
2021年に移設し、新しいビジターセンターが誕生しました。ぜひ訪ねてみてください。
創業130年の尾瀬でいちばん古い山小屋。
燧ヶ岳を開山し、尾瀬をダム開発から護った平野長蔵がはじめた名実ともに尾瀬を代表する山小屋です。
本館のほか、喫茶室のある別館、休憩所、売店があります。
檜枝岐村が経営する山小屋。
小屋前のウッドテラスから燧ヶ岳が一望でき、備え付けの大型望遠鏡で山頂を観ることができます。
スニーカーでも歩ける整備された尾瀬沼往復コースですが、御池と沼山峠を往復するシャトルバスの運行時間には注意してください。尾瀬沼から沼山峠までは標準タイムで1時間20分かかることもお忘れなく。運行情報については尾瀬シャトルバスを運行している会津バスHPで最新情報を確かめましょう。